アメコミとアナログゲームの話

アメコミとアナログゲームの話をします。アメコミのアナログゲームの話もします。

我流!和訳シールの製作工程

こんにちは。(暇を持て余すが故に)割とやる気を出して和訳作業を進めてる@tottoko_osです。

 

今回は私が和訳シールを作るときの製作工程を綴りたいと思います。

最初に言っておきますが、傍目から見たら非効率的な部分も含めて恥ずかしい部分も晒すので、「こうした方がいいのに……」と思ったら積極的にコメント欄に書いてくださいね!

Twitterなんかでエアリプしてくすくす笑ってるの見つけたら、スナック感覚で末代まで呪いますからね!

 

 

今回、私が和訳するのは主にレジェンダリーのカードです。

まあ言わなくても分かりますね。では早速その和訳工程に入ります。

 

1,スキャナーで取り込む

何をするにもまずは取り込みです。我が家ではCANONのMG6930というちょっと前のプリンター・スキャナーを使っております。性能としては普通ぐらいだと思います。

取り込みに関してはMac既存のイメージキャプチャを使います。

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起動したら、スキャナに挟んであるものを予備スキャンします。レジェンダリーのカードは63mm×88mmなので、大体9枚まで一度に取り込めます。

重ならないように並べて予備スキャンポチ。

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すげぇ雑に並べても、大体範囲をとって読み込んでくれます。このソフトの何が嬉しいって各カードを個別に認識してくれることです。(今はもう当たり前なのかな?)

ただこのままだと右上のカードなんか見てもらって分かる通り範囲がおかしかったりします。

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絵の部分だけ認識ってのが良くあるパターンです。ので枠を広げて大体カード全体を捉えるように調整します。同様に角度がずれてたりする場合も枠を調整します。右側の「サイズ」の部分に範囲の大きさが出るので、カードサイズよりもちょっと大きめ(0.03~0.05mm程)にすると、後でまた調整ができます。

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調整したあとがこんな感じです。点線の枠が大体カードを捉えていると思います。

というわけでここで本「スキャン」をポチ。

これを繰り返して全てのカードを取り込みます。調整にこだわり過ぎて一回に5分ぐらいかけちゃうのが良くないなーといつも思います。あとプリンタの配置上テレビ見てたりするのも良くない。(どうでもいい)

 

2,和訳する

1と前後してもいいのですが、私は取り込んで作る範囲を決めてから和訳します。ゴールを決めるのと、絵が入ることでテンションを上げ、やる気を出すためです。

和訳はただただ原文とGoogle翻訳とにらめっこです。飽きたり詰まったらTwitterの優しい友達に聞いて絡んでもらいます。(オイ)

BBGに英文をExcelデータにしてくれている方がいるので、和訳文はその横に列を挿入して書き込みます。

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一応私が使っているExcelデータのリンクを張っておきます。

Marvel Legendary cardlist with full text | Legendary: A Marvel Deck Building Game | BoardGameGeek

2018/5/25現在、こちらの方のデータがシビル・ウォーまで入力してくれているので使いやすいかと思います。

基本的に学生時代5段階評価で3までしか取れたことがない(アベレージ2の)英語力を駆使しするので、誤訳の確認も含めて一度書いておくのが大事です。

あと意訳は度胸です。

 

3,サイズを調整する

取り込みも和訳も終わったら、イラストソフトで各種加工をします。

まずはシールの型どりです。

ちなみに私はフリーのイラストソフトでFireAlpacaというのを使っています。理由はフリーだからです。

まずは画像を開きます。

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スキャンのときには気づかなかった枠や傾きのズレが大きくなって見えてくるので、これを調整します。傾きは変形でクリクリっと回し、

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ほんの0.5°弱回します。実際はそんなに気にならないかもしれないので、1°以上傾いてない時は無視してもいいかも。

それから不要部分をカットします。「キャンバスサイズ」を開いて、

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下中央を基準に本文のちょっと上ぐらいの範囲でカットします。横もこれでカードサイズギリギリにします。数字は取り込んだときの解像度によって違うと思うので、各個人で調整してください。

このとき幅のピクセルが統一されていれば、カードの端が切れてしまっても、シールを切り分けて貼るときに大体同じサイズになります。

ではOKをポチり。

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こんな感じになります。

 

4,文字を消す

続いて字消し作業です。

作業しやすくするため画像をウィンドウサイズに合わせて拡大し、まずは消す範囲を指定します。選択ツールで消したい文字の範囲を囲むと下図のような感じに。

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これだと右下のコストのアイコンが少し入ってしまってますね。ここを消しても分かるっちゃ分かるのですが、なるべく元のカードを残したいので、選択消しツールで細かく消します。

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こんなときマウスやペンがあった方がうまくできるのかな、などと思いながらタッチパネルで消したくない範囲をなぞりました。選択範囲の赤い部分がコストのアイコンに入らなくなりました。

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選択ツール戻ると被っていないのが明確に分かります。大きい範囲に消しをかけると、このとき消し残した部分に選択のドットが残っていることがあるので、見つかったらまた選択消しツールで消し直します。

では中を塗りつぶします。テキスト範囲にあるなるべく明るくて白い場所から色を抽出して(このソフトだとタッチパネルを2本指クリック)、塗りつぶしツールを選択範囲より大きめに被せます。

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選択した範囲の外は消さずに、文字部分を消せました。選択ツールで適当な場所をクリックして、出来栄えを確認します。

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おおよそオッケーでしょう、と自分に言い聞かせます。レジェンダリーはテキスト部分の後ろにも絵が入っているので、違和感は仕方ないのです。

では文字入れをしましょう。

 

5,文字を入れる

一番面倒な作業です。本当に、もっと効率のいい方法があったら教えてください。

まずは原文の太字で書かれている一般能力を入れます。今回の例でいうと「Excessive Violence :」の部分です。直訳は「過度の暴力」ですが、Twitterでデッドプールっぽい訳なんかないですかー、と聞いたら「やりすぎちゃった?」なんてどうですかという案を頂いたので採用しました。人が考えてくれた意訳はなんと快く迎えられるものだろう。

閑話休題。

まずはこれを入れます。フォントは「ひらぎの角ゴシックStdN」(このソフトだとローマ字表記になっているので注意)、文字サイズと行間はなるべく大きく、文字色は黒で打っていきます。

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OKをポチ。

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文章の位置は入力してから動かして、なるべく枠のギリギリに持っていきます。文字の大きさと文字数を確保するためです。

つづいて本文を入れます。フォントだけ「ひらぎの明朝ProN」に変えて、事前に用意していた本文をコピーアンドペースト。

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OKをポチ。

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いきなり完成形をお見せしましたが、実はここが一番面倒な作業なのです。

まず入力した本文を枠内のどこで改行したらいいか確認。

先頭の文字の前に「やりすぎちゃった?」の分だけ空白を挿入。

アイコンの部分は大文字で2文字分の空白を挿入。

さらに文字が入り切らないならカタカナを半角に、と複雑な工程を踏みます。長文になればなるほど複雑ですが、頑張って入れます。

これは明らかにソフトが使いにくいので、良いソフトがあれば別に開いて文字入れしたほうがいいかもしれません。

というわけでうまく収まったらアイコンの画像を入れます。

画像そのものはBGGにあるものを使っていましたが、最近のデータは無いので、イラストソフトでカードからアイコンを切り取って貼り付けています。なのでアイコンの画像がない場合は文字を消す前にこの工程が必要ですね。

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一応BGGのアイコンのリンクです。

Marvel Legendary Icons and Templates | Legendary: A Marvel Deck Building Game | BoardGameGeek

(5/31追記)

レジェンダリー仲間のオーガさんからこちらのリンクにチームとクラス色々ありますよとの情報をいただきました。

Legendary Divider Labels kit with template, font, and icons | Legendary: Villains – A Marvel Deck Building Game | BoardGameGeek

合わせてご利用下さい。

 

そしてアイコンも入れたものがこちらです。

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ここまで出来たらあとはPNGでもJPEGでもいいので画像化して保存します。お疲れ様でした。

この分量で1枚5〜10分ぐらいでしょうか。もちろんもっと早い場合もあるし、陰謀など複雑かつ文字数が多いものは20分ぐらい掛かることもあります。レジェンダリーは1ヒーロー4種類、1ヴィラン4種類、マスターマインド5種類なので入れたい分量を掛けて大体の時間が見えます。

これを日本語化する分だけ作ったら最後はシール台紙の作成です。

 

6,シール台紙の作成

今までのケースバイケースな作業に比べればこの工程は楽しいぐらいです。

まずはワープロソフトを開いて余白を無くしてから、画像を貼り付けます。1ヒーローごとぐらいが混乱しないのでいいかと思います。

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続いてテキストの折返しを「なし」にして、横幅をカードサイズに揃えます。

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縦横比を固定して入力します。前述したとおり63mmです。高さはテキスト量によってばらつきますが、横さえ揃っていれば問題ありません。

あとは小さくなった画像を並べていきます。ヒーローの場合、レアカードは1枚、アンコモンが3枚、コモンが5枚ずつあるので、コピーアンドペースト。

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詰めて並べれば、A4の台紙にヒーロー二人分と2枚ぐらいは置けるはず。埋まったら改ページして、他のカードも台紙を作ります。

全部並べたら完成です!

 

以上、私の和訳シールの製作工程でした。

あとはシールに印刷するもよし、普通紙に印刷してスリーブで挟むもよし。

多少の例外もありますが、この手順を応用して他のゲームも和訳しています。

 

さて恥は晒しきったのでみなさんの反応待ってますよ!ここはこうした方がいいよって上から目線でお願いしますよ!(泣くけど)

あとあるかわかりませんが質問あればお答えするし、説明の足りない部分は記事に補足するかもしれません。

 

最後に宣伝ですけど今回の作業の結果が詰まったボードゲーム会を開きます!

twipla.jp

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アメコミにちょっとでも興味があれば楽しめるオープンな会ですので、ぜひお越しくださいませ!

 

次回は、次回こそはコスプレしてやったマーベルのTRPGの話題になるはず!

では!