アメコミとアナログゲームの話

アメコミとアナログゲームの話をします。アメコミのアナログゲームの話もします。

~拝啓 四十三の僕へ~

この記事はボドゲ紹介 Advent Calendar 2022 19日目に寄稿する内容となっております。

昨日はおしゃサニメンバーでお馴染み、マジ森さんの『ミルフィオリキャメロット』の紹介記事でした。

そういえばクニツィアのアズール、その噂は聞いていたものの、やりそびれてました。

私の紹介するゲームに予想を立てて頂いたようですが、さすが、大正解です。(適当

 

というわけで今からボードゲームの紹介をするのですが、今年はちょっと思う所あるのです。

大事なゲームを忘れてないでしょうか。

いや、今となっては、特にこのアドベントカレンダーに寄稿するような、人の知らないゲームをさらっと出せる猛者の間で、それは通過点のようなものでしかなく、しかし誰もが通過したあのゲーム。

そのアイデアに、初めて触ったときは痺れるような感覚を覚え、ボドゲ制作を考えていた者は今迄なぜ気付かなかったのかと打ち震える、凄みを持ったゲーム。

このアドベントカレンダーの初日、発明的なゲームというタイトルを見たとき、あれのことかなと頭に過る人もいただろう、あのゲームを。

 

そのゲームは今年5月に10周年を迎えました。

 

そう『ラブレター』です。

 

arclightgames.jp

さかのぼって昨年からすべての記事に目を通したわけではありませんが、このアニバーサリーにこのアドベントカレンダーへ記事が書かれないのもどうかなと、私は思うのです。

だってラブレターに教えられたカードゲームの面白さは誰もが通過したはずだから。

 

とはいえ、今更基本の『ラブレター』紹介記事というのは、あまりにも擦られ過ぎていて、改めて書く必要性を見いだせないかもしれません。

 

ということで、今回はこのブログの分野であるアメコミ版ラブレター3種をご紹介したいと思います。

例年にない綺麗な入り方で、自分でもびっくりです。

 

 

Love Letter: Batman(2015)

boardgamegeek.com

基本情報

プレイ人数 2〜4人

プレイ時間 20分

ルールの重さ 1.2/5(BGG調べ)

概要

f:id:tottoko_os:20221220084959j:image

ルールはほぼほぼ基本のラブレター。

1がバットマンで4がロビン、あとの数字をバットマンヴィランが埋めています。

ポイント性を採用しており、脱落せず最後の1人として勝ち残ったり、ラウンドの終わりに一番大きな数字を保持していると1点。

面白いのはお馴染み1番、兵士の能力を持つバットマンで他キャラの数字を当てると、それでも1点入ります。これがバットマンヴィランを捕まえるフレーバーとして完璧です。ロビンを捕まえても点が入るのは、出過ぎた若者の命を守ったと捉えましょう。

また原版のラブレターで姫だった8番がジョーカーなのも気が利いています。バットマンにとっての姫はジョーカーなのです。

 

ちなみにBGGで“batman”を検索したゲームの中で一番ランクが高いです(※2022/12現在)。ここが面白いアメコミボードゲームの基準とも言えます。それはそれとして頑張れDC。

 

Infinity Gauntlet: A Love Letter Game(2021)

boardgamegeek.com

基本情報

プレイ人数 2〜6人

プレイ時間 15分

ルールの重さ 1.21/5(BGG調べ)

概要

f:id:tottoko_os:20221220161356j:image

まず1人がサノスサイド、他全てのプレイヤーはヒーローサイドを担当します。

双方非対称のデッキをチームで1つずつ持ち、そこからカードを引いてゲームを進行。

両チームにHPが設定されており、これを1ラウンドごと削りあって、相手を倒した方の勝ちとなります。

さらにサノス側は手札が2枚(+引いたカード1枚)あり、デッキから引いてくるインフィニティストーンカード(これ自体も強力な効果を持つ)全てを場と手札に揃えられれば勝ちです。

こう聞くとヒーロー側がかなり不利なように思われるのですが、ヒーローはその人数分続けてアクション出来ます。つまり、1人がサノスの手札を確定させて、次の1人が番号を言い当て攻撃する、なんてコンボが出来るのです。

今までの勝率から見て、個人的には4人ベスト。

思考展開はラブレターを踏襲しているものの、先日日本語版が発売されたクローンウォーズになぞらえれば、ラブレターとラブレターシステムゲームぐらいのプレイ感の違いがあります。(現在の数字+2トークンなんていう飛び道具もある)

またゲーム途中脱落暇が出ないのもいい、という意見も。

マーベルが好きならぜひ遊んでもらいたいです。

 

Star Wars: Jabba's Palace – A Love Letter Game(2022)

boardgamegeek.com

基本情報

プレイ人数 2〜6人

プレイ時間 20分

ルールの重さ 1.47/5(BGG調べ)

概要

f:id:tottoko_os:20221220161740j:image

そして今年発売のこちらは一周してラブレターの拡張セット込みといった趣き。

デッキは1つですが、カードはジャバ・ザ・ハット陣営と反乱軍陣営の2種類に分けられています。最後に出したカード、もしくは手札がプレイヤーの陣営を表すという仕組み。例えばルークのカードを出したら1人指名して、相手の手札がジャバ陣営だったら即倒せる、といった具合です。同じ数字でも陣営によって効果が変わったりするため、基本のラブレターより複雑にはなっています。

またゲームの開始時に今回の勝利条件を設定するカードなどもあり、ただ大きい数字を持って生き延びるだけでは勝てません。

そういった複雑さがラブレターの本質的な楽しみ方から外れてしまったのではないか?と考える方もいるかもしれませんが、あのスターウォーズの有名キャラ達を繰り出しながらやいのやいの言って遊ぶ、そういうスタンスがこのゲームの楽しみ方だと思うのです。(このキャラでやいのやいの言えるのアラフォー以上なんでは?とかいう奴はカーボンフリーズの刑に処す(それがわからんのよ(たは!/(^o^)\

 

終わりに

おじさん構文も極まったところで締めです。

 

正直、擦られすぎてて透明な汁しか出なくなってる感じもありますが、そのぐらいボードゲーマーの間で共通認識があって、机に出したらすぐ遊べるゲームってのもなかなか無いと思うわけです。

今日取り上げたゲームではマーベル版が一番複雑ではあるものの、根っこにある部分はボードゲーマーなら誰もが知っているわけで、ちょっと補足すれば遊べる、そんな懐の広さを改めて確認しました。

この年末、何年ぶりかわからない棚にしまったラブレターをちょっと広げてみる、なんて時間、いかがでしょうか? はい。カナイセイジさんからは1円ももらってません。これから請求してみます。

 

さて、明日はというか20日目の記事はしのさんによる『ティルトゥム』の紹介になる予定です。

ちんちん剥く?を10倍速ぐらいで再生すると『ティルトゥム』に聴こえそうですよね?

未プレイですが評判のいいゲームですよね。また、しのさんのティルトゥム豆知識が読めるのが楽しみです。

 

では皆さんまたどこかで。